無垢の床板を30mmの厚みにした理由・コンセプト
家づくりのコンセプトは、化学物質フリーの自然素材の家にしたい
接着剤や、断熱材などをできる限り使わずに、
地杉の材で、自然素材の家を建てること。
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化学物質で体調が悪くなるので、なるべく使わないようにしています。
厚みのある杉材は、吸湿性・調湿性が期待できる
構造用合板を使わない床作り
湿気が多い地域で、
構造用合板(OSBボード・コンパネなど)はシロアリに食べられてしまったり、
合板が湿気・水分を吸って、ベコベコになってしまうという話をよく聞きます。
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平面出しや、強度を出すのにはとても優れているけど、
ベニヤ特有の水分への弱さがイマイチ使いたくない。
![めじなくん](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/q_glossy,ret_img/https://diy.tadaima.asia/wp-content/uploads/2019/07/mejina_left.jpg)
この地域で家作りするなら、合板は使わない方がいいよ〜。
厚みのある30mmの床材にすることで、断熱効果を高める、断熱材を省く
薄い板を2重に張ることも考えたけれど、
隙間を作ることで虫が入り込む可能性があるので辞めました。
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床板を厚くして、断熱材を使わない方針にしました。
![やぎおくん](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/q_glossy,ret_img/https://diy.tadaima.asia/wp-content/uploads/2019/07/yagio.jpg)
薄い材と厚い材では、木の耐久年数が全然違うよ。
無垢材の床は、裸足で歩くと心地良い
杉材は柔らかくて、素足で歩くととても温かく感じます。
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よくあるビニールコーティングされているような、
テカテカしたフローリング材の感触は気持ち悪くて・・・。
経年変化する無垢材の風合いは素晴らしい
無垢材は汚れが目立って、
すぐに汚れて傷も付くけれど、
長く使っていると、
不思議と足の油分などでいい風合いが出てくる。
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古いお寺やお堂の床の、
黒くテカテカした感じ、黒光りする床が好き。
床材の厚みが安定感・安心感を作り出す
歩いたときに少しでも床がしなると気持ちが悪い。
厚みのある材にして、安定感のある床面を作る。
無垢板のフローリング材を自作する。床張りDIY方法
床張り工程と必要な大工道具
木材を加工して床材を作る方法、床張りする方法と、
作業で使った道具を全てまとめました。
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独学で床張りした方法ですので、
参考にする際は自己責任でお願いします。
根太工法の床下地を作る(土台・大引・根太)
木材を組んで、床板を張る下地を作ります。
木材の厚み
- 土台:4寸材(120mm)
- 大引:3寸材(90mm)
- 根太:45mm×45mm(床根太は60mm材の方が望ましい)
土台・大引のスパン(間隔)
床板30mm厚の床根太スパン(間隔)
![めじなくん](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/q_glossy,ret_img/https://diy.tadaima.asia/wp-content/uploads/2019/07/mejina_left.jpg)
30mm厚の床材なら、根太を抜いて、ネダレスでも良いんじゃ無いの?
(大引スパンの900mmで床を張る)
合板を使わない分、根太&釘で少しでも強度を出したかったのと、
床の安定感を出すために根太を入れました。
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素人大工はとにかく丈夫に作る〜。(そうしないと不安)
四角穴コーススレッド
ネジの長さは、根太(タルキ)厚の2倍程度はあった方がよい。
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普通のコーススレッドで留めてもいいけど、
四角ビットの方がネジ頭をなめにくい。
四角ビット(#3)
建築金物のネジビットは、主に四角ビット3番を使います。
インパクトドライバー(18V)
18Vはパワーがありすぎるので、
ネジ留めは丁寧にやらないとネジ頭をなめてしまいます。
マキタのインパクト、最新モデル(TD171)になって多機能になりました。
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無駄に機能が増えて使いにくくなりましたよ。。ケースだけ欲しい笑
透湿防水シートを張る(湿気・隙間風の対策)
隙間風を防ぐために、床下地の上に透湿シートを張る。
タッカーで留めていきます。
透湿防水シート
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床下からの湿気を(気持ち)防ぐつもりで入れてます。
タッカー(釘打ち機)
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タッカーはプロ用の方が、パワーがあってガンガン打てる。
タッカー芯(ステープル)
床板の材料、厚さ30mm・巾120mmの4m材を製材所に注文〜乾燥させる
4m材1本で600〜700円くらい。
材積によって値段が決まります。
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製材したばかりの地杉は水分を含んで重い〜。
しばらく乾燥待ち。
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大工さんは、木材を1年ぐらい倉庫で乾燥・保管しているよ〜。
長材を2mに切り分ける、キックバック防止に当て木を入れる
丸ノコ(165mm)
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丸ノコは、165mmの電子造作用精密マルノコが、軽くて使いやすい。
丸ノコ定規・角度定規
切断する材に当てて、丸ノコの切断時のガイドとして使います。
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長さ30cmを使っているけど、もっと長くてもいいかな。
自動カンナで材の厚みを揃える
自動カンナで材のムラを整えます。
側面のコバもカンナを掛けます。
自動カンナ(研磨幅304mm)
![めじなくん](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/q_glossy,ret_img/https://diy.tadaima.asia/wp-content/uploads/2019/07/mejina_left.jpg)
まずは、材の厚みを揃えないことには始まらないよ。
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いい道具には投資することに決めました。
買おうかどうか、悩んでいる時間がもったいない。
マキタの自動カンナ(2012NB)替刃の交換方法
- 1.サイドカバーを外す
- 2.銀色の突起を押して刃の回転をロックする
- 3.ボルトネジを外す
- 4.付属品の四角の磁石2つを使って刃とプレートを取り外す
- 5.新しい替刃に交換して、磁石を使って元の位置に取り付ける
- 6.ボルトネジを締める
- 7.サイドカバーを戻す
自動カンナ替刃
雇い実のメス側をミゾキリカッターで加工する
30mm厚みの板を4本程度まとめてクランプで固定してから、
9mm幅のミゾキリ刃で材の中心を通るようにミゾを掘ります。
溝の深さは1cm程度。
溝切りカッター本体が傾いたりすると、
掘る位置がセンターからズレるので注意。
ミゾキリ本体
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重いだけあって、パワーがあります。
ミゾキリ刃
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ミゾキリの刃は決して安くは無いので、
切り幅を変えられる自在カッターを1つ持っておくといいです。
クランプ
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バクマのクランプが圧倒的に使いやすい。
懐のサイズが大きい方が使い道が広がるけど、
値段見合いで、必要なサイズをたくさん揃えた方がいい。
![やぎおくん](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/q_glossy,ret_img/https://diy.tadaima.asia/wp-content/uploads/2019/07/yagio.jpg)
木工で何か作りたいなら、クランプは沢山あった方がいいよ。
雇い実のオス側(ビスケット材)を杉板から加工する
杉の野地板を自動カンナで9mmまで薄くして、
テーブルソーで縦挽きしてオス材を作る。
2cm程度の幅で縦挽きします。
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テーブルソーで指を怪我した、指が無くなったという話をよく聞きます。。
マルノコ盤
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木材を縦挽きするなら、マルノコ盤(テーブルソー)は必須。
縦継加工はしていない
縦方向を継いだフローリング材もあるけれど、
縦方向の継ぎ目の下には、
下地材(根太)があるので、
継手が無くても見た目に影響が無いと判断しました。
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流石に地面が見えたら嫌です・・・。
トリマーで床材の縁の面取りをする
古い型のトリマーを安く手に入れて使っています。
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始動から全力で動くので危ない〜。
けど、故障も無く素晴らしい製品。
電子トリマー(6mm)
電子制御が付いていた方が、始動がスムーズ・安全です。
トリマービット(6mm)
DIY程度なら、いろいろ入ったビットから始めて、
よく使うビットを質のいいメーカー品を揃えるといいです。
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日本製の半額くらいの激安ビットセット
(今のところ問題なく使えている・・・)
床張り・フローリングの割付け(レイアウト)をする
室内の床が左右対称にレイアウトされるように、
家の中心から張り進めるようにしました。
柱の太さが4寸(120mm)で、床材の幅も4寸となるようにしたので、
柱の幅に合わせて張っていく。
フロアネイル・金槌・釘締めを使って床張り作業
釘締めは、センターポンチでも代用できる。
頭の小さいフロアネイルを締めるので、
先の細い釘締めを使います。
掛矢(かけや)・大ハンマー
実加工したオス・メスががっちり噛み合うように組んでいきます。
金槌で叩いても入らないくらいきついので、
大ハンマーで当て木をして、ガンガン叩き入れます。
(組み合わせの最初がスムーズに入るように、ノミで角を落としてもいい)
既製品のフローリング材は、適度な遊びがあって大ハンマーは必要ないかもしれません。
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頭の重いハンマーがあると、杭打ちや、棟上げの材を組むときに役立ちます。
フロアネイル(釘)
釘締め
![おさかな](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/q_glossy,ret_img/https://diy.tadaima.asia/wp-content/uploads/2019/07/koshoudai_right.jpg)
頭の幅が広いので、
金槌の打ちミスで手を打つことが無いのも良い点。
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フロアネイルの頭は小さいので、
先端が細いセンターポンチの方が使い勝手が良いです。
フローリングの端の納まり・巾木仕上げ
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まだ納められていない。。(まだまだ床張ってる途中)
壁面・端との納まりは、巾木を貼って隙間を埋めます。
段差のあるタイル面との納まりをどうするのかが、今後の課題。
DIY床張りのアドバイス、注意点、失敗したこと
床下地の根太材スパン(桟木の間隔)は25cm以下がおすすめ
30cmスパン(303mm)が標準スパンとされているのは、
合板を敷いたり、硬い床材を使う前提なのでは?
杉の床板は厚さ15mmだと薄すぎる
303mmスパンで、15mm厚み薄い杉材を使うとしなる。
柔らかい杉の床材を使う場合は、
床がしならないようにスパンは狭い方が安定感が増す。
つま先か踵が必ず根太の上になるように、
スパン20cmまで狭めても良い。
手作業の加工精度では、それなりの品質になる
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自然な味わいがあって良いとも言えるけど、微妙に段差が出来る〜。
板の厚さは自動カンナで確実に揃えておく
板の厚さが少しでも違うと、
少しの差が水平面のずれになる。
ミゾキリのライン(実加工のメス側)がぶれると床の平面もぶれる
ミゾキリ作業は、さくさく進むけれど、
意外と完全に中心を溝掘りするのが難しい。
実を組み合わせたときに、
少しのずれで水平面がずれてしまう。
床下地の直角が完全でないと、張り合わせで隙間が出来る
狭い空間(6〜8畳程度)で区切って床張りする場合は問題ないけれど、
3間×6間のワンフロアを全て同一面で床張りしたので、
柱をまたいだり、壁に沿って床を張ったりしていると、
どこかで直角でない箇所の角度のずれを吸収する必要が出てくる。
ピタッと実加工で隙間なく納めたいけれど、隙間が出来る。。
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自然素材の木なので反ってくるし、
そんなに気にならないけれども・・・。
無垢材・杉の床板はすぐに傷と汚れが付く
四つ脚の椅子を使っていたら、すぐに脚の跡が付きました。
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傷も汚れもご愛嬌かな〜。
早く経年変化していい感じになって欲しいです。
DIYで床張りして良かったこと
木材加工製品のフローリング材より圧倒的に安く出来る
36畳分(3間×6間)の床材の材料代
30mm(厚さ3センチ)×120mm(幅12センチ)×4,000mm(長さ4メートル)の木材を、
150本(1階床と余ったら2階床の分)注文しました。
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DIYなら買うより半額以下には出来る。
長いスパン(2m以上)で継いだので、縦の継ぎ目が少ない
既製品のフローリング材だと、
一般的に910mmや1820mm程度の長さで売られていますが、
自作したおかげで、1本の長さが200cm〜220cm程度で継ぐことが出来ました。
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製材所から送られてくる4m材の長さが、
420〜430cmもあるので助かります。
雇い実加工のメリットは、木材の有効幅を最大限に利用できる
1枚の板からオス・メスを切り出す、本実加工は、
オス側の加工で床板の幅が少なくなってしまう。
雇い実加工の場合は、両端ともにメス加工のため、
床板の幅は材の幅分使えます。
加工作業もシンプルになって良いですが、
強度は本実の方が強い。
杉板のビスケット材は、柔らかくて強度は期待出来ません・・・。
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15mmの薄い板を張ったのでイマイチだったかな〜。
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