杉板外壁張り(縦張り)作業方法〜工程
透湿防水シートを張る
高いところのシート張りは、
なかなか大変。。
足無しの高所作業、
クライミングロープとクライミングギアを使って、工夫して張ります。
横桟を入れて、縦張り下地を作る
- 桟木の厚さ→12mm(4分)
- 桟木のスパン→455mm程度(300mm程度にした方がよかった)
桟木は12mm厚にしました。
薄すぎて、釘を打ち付けるときに板がしなってしまう・・・。
また、木が反ってきて隙間が出来るので、
桟木のスパン(釘打ちのスパン)は、300mm以下が望ましい。
杉板を自動カンナで仕上げる
製材された板は、厚みが微妙に異なる。
自動カンナで厚みを揃える。
カンナを掛けると、耐久性が全然変わってくる。
カンナで刃物仕上げすると、
木肌が輝いて、水も弾く!
無カンナの杉板は、ここの環境では保って3年くらいだよ。
早く自動カンナを買いなよ。
杉板を相じゃくり加工する(縦継ぎ加工を作る)
縦継ぎにする箇所に、
ミゾキリカッターで相じゃくり加工を作る。
横継ぎは、相じゃくり加工なし
横継ぎする箇所は、
上から目板を被せて押さえるので、
相じゃくり加工はしていません。
幅広い板で重ねるから、大丈夫なんじゃないかなー。(全然大丈夫じゃなかった。。)
錆びる鉄丸釘で外壁を打付ける
鉄釘が、錆びて抜けにくくなるから、
杉板外壁にはいいよ。
外壁を留めるのに使った釘の種類・長さ
- 鉄丸釘(N45)
- 鉄丸釘(N60)
N60は、釘頭が大きくて、頼もしいけど、
N45は、すぐに抜けそうな感じがする・・・。
ステンレス釘(長さ50〜60mm)を使う場合は、スクリュー釘を使うこと。
鉄丸釘は、本当によく錆びました。
押縁(おしぶち)、目板を重ね張り
幅12cm(4寸)程度の、野地板を目板として張ります。
外壁が凸凹になるので、塗装がやりにくくなった・・・。フラットな外壁の方がいいなー。
杉板の縦張りを採用した理由、メリット
一部分だけの張り替えがしやすい
横張りにすると、
一部分だけの壁の張り替えが出来ない。
縦張りの場合は、
縦のラインだけを剥がして、
張り直しが出来る。
後から、出入り口やサッシ付けたくなったときに、縦張りの方が楽に出来るよ。
自然素材の杉板は、加工がしやすい
サイディング材と違って、
木材は加工が楽なのがメリット。
丸ノコでコの字に切り欠く方法
- 丸ノコガイドで縦切りするラインを決める
- 深さ調整レバーを外して、刃の出をゼロにして材に当てる
- 薄く切り溝を付けながら縦切りする(一気に深く切り込まない)
- 90度定規を使って、横切りする
職人技のような・・・。危ないので真似しないように・・・。
縦張りの方が、水切れ、耐久性が良い
木材は、木口(こぐち)から痛んで腐食してくる。
横張りよりも、縦張りの方が、
雨水が触れる木口の断面積が少ない。
縦の継手が少ない方が水切れがいい。
木口から雨水を吸収する割合が少なくなるので、
縦張りの方が、保ちが良くなる。
サイディング材と比べたら、
自然素材の杉板は、水からの耐久性が低いので、
水始末は、水切り対策をしっかりやっておく。
自然素材の杉板は、材料の廃盤がない
木材なので、
いつの時代も同じ種類の材を確保しやすい。
サイディング材や瓦屋根などは、
廃盤で同じ種類の製品を確保出来なくなってしまう。
杉板の費用・コスト
長さ2m、幅18cmの杉板で、1枚300円しないくらい。
自然素材の木の外壁は、断熱性が高い?
と、言われるけれど、
素人大工で、断熱材を入れない自然素材の家作りでは、
気休め程度だろうと思う。
それ以上に、
木に触れたときの心地よさのメリットが大きい。
杉板縦張りで失敗したこと、デメリット
木の反りで隙間ができる
十分に板材を乾燥させてから使わないと、
木の反りで隙間が出来やすい。
相じゃくりをしていない横継ぎの隙間から、雨水が侵入してくる
横継ぎは、
相じゃくり加工をしなかったため、
木の反りが大きい隙間から、
長雨のときに、雨水がつたって雨漏りすることがある。
対処としては、コーキングで塞ぐけれど、手間が大変・・・。
出隅、端の納まり、納め方が不十分で隙間が出来る
板を重ねていくと段差が出来て、
隙間が出来てくる。
サイディング材の規格材と違って、
杉板は、全てハンドメイドで加工する必要がある。
サッシのフィンの出が、45mmくらいあるから、
桟木の厚みと板材の厚みを計算して・・・。
(設計のときにそこまで決められない・・・。)
自然素材の板材は、加工に手間がかかる
自然素材の杉板は、
材の厚み・幅、規格が不揃いになってしまう。
自動カンナで厚みを揃えたり、
乾燥させたり、
木材防腐塗装したり、
手間がかかる。
大工さんの賃金が一番高いんじゃないだろうか。
家作りに必要な電動工具
マキタの替刃式の自動カンナ
まずは、材料の加工精度を上げないことには、始まらない。
これから家作りや木工加工やっていくなら、絶対に必要だよ。早く買えよ。
(人に買わせて、自分が使おうとしているぞ・・・。)
確かに、早く買っておけば良かった。
無カンナとカンナ掛けしたところは、違いが圧倒的・・・。
無理に使っていると、
モーターに負荷が掛かって、高音になって危ない。
仕上がりが汚くなるだけなんだから、早く交換しなよ。
刃は、両側に付いていて、
入れ替えて2回使えます。
刃1面分のコストは、
2,000円ちょっと掛かる。
自動カンナの刃の交換方法
電子造作用精密マルノコ165mmがおすすめ
165mmの刃で、
4寸材を回し切りして切れる。
190mmの丸ノコは重くて扱いにくい。
4寸角以上の厚い材を切りたいときは、
スライド丸ノコを使った方が安全。
190mm丸ノコの必要性を感じていないんだよなあ。。
軽さ・扱いやすさは大事。
相じゃくり、敷居・鴨居、フローリング実加工に使える、仕上げミゾキリ
ミゾキリ重いから嫌いなんです・・・。
俺の持ってる古いミゾキリは、もっと重いぞ!
自在溝切りカッターが一つあると便利
刃の幅が固定されているカッターより、
仕上がり精度は劣るけれど、
DIYレベルなら十分使える。
刃物全般を取り扱う際の注意点
研ぎ直して使わないなら、買い換えるしかないぞ。