セルフビルドの家作り、筋交い金物って何を使ったらいいの?
独学で本を読んで家作りをしていると、
大まかな作り型や流れはわかるけれど、
具体的にどんな材料を使ったらいいのか、
どの金物を使ったらいいのか、
選び方の基準がわからない。
経験が足りないので、
現場仕事のノウハウや、
効率のいい作業手順などがわからない。
筋交い金物も種類がいくつかあって、
どれを選んだらいいのか迷います。
筋交い金物の種類と選び方
大まかな筋交い金物のタイプについて、
調べてみました。
ボックス型
横架材(梁・桁)、柱、筋交いの
3面で固定する筋交い金物。
ボックス型のメリット
ガッチリと補強出来るのがメリット。
一番オーソドックスなタイプ。
ボックス型のデメリット
ホールダウン金物などの引き寄せ金物を使うと、
横架材のボルト穴・ボルトと干渉して、
ボックス型の筋交い金物が使えなくなってしまう。
筋かい金物と他の種類の金物を同じ箇所に使う場合は、
金物同士が干渉しやすいので要注意。
プレート型
薄いプレート状の筋交い金物で、
横架材、柱、筋交いに張り付けて固定する。
プレート型のメリット
固定する面が、側面の1面だけなので、
ホールダウン金物との干渉を避けられる。
側面に張り付けるだけなので、
体積を取らずにスッキリと納まる。
他の金物を併用する場合の施工性が高まる。
プレート型のデメリット
家の構造の外壁部分では使えるけど、
室内壁の筋交いでは、
柱と土台が直交するので使えない。
伝統工法の渡りあごのような、
梁と桁が十字に組む構造の場合も、
プレート金物を張り付ける側面から、
横架材が飛び出てしまうため、
プレート型の筋交い金物を張り付けられない。
壁倍率1.5倍、2倍、3倍に対応のプレート型の筋かい金物。
ボックス型より値段がお高い・・・。
二面施工型
柱と筋交いの2面で施工する、
L字型の筋交い金物。
二面施工型のメリット
横架材の面を固定しないので、
ホールダウン金物などの引き寄せ金物と一緒に施工出来る。
二面施工型のデメリット
壁倍率3倍用になると値段が跳ね上がる・・・。
View this post on Instagram
筋交い金物で固定していきます、外壁側に間柱を入れるので、部屋側に筋交いを入れる。これ普通に買うとめちゃ高い。ヤフオクで入手。#筋交い金物#建築金物#セルフビルド#家作り反面教科書#強度大丈夫かね
筋交い金物に書いてある「壁倍率」って何?
壁倍率とは、
筋交い施工をした壁面(耐力壁)の強さを表す指標。
筋交い(耐力壁)施工前後で、
壁面が何倍の強さに耐えられるのかという値を、
壁倍率と定義している。
壁倍率は、施工後/施工前 の壁の強さの倍率のこと
壁面に力を加えて、
施工前 2.0kN で、変形した面積と、
施工後 4.0kN で、変形した面積が同じ場合は、
壁倍率の定義はこういうことらしい。
(むつかしいことはわからない・・・。)
耐力壁の構造、軸組の種類によって、壁倍率が定められてる
軸組の種類によって、
耐力壁の倍率が建築基準法によって定められている。
筋交いの数や材の厚み、
石膏ボード、構造用合板などで耐力壁を作った場合などで、
倍率が異なる。
片筋交いの場合の壁倍率
木材の厚みによって、
壁倍率の定義が変わります。
- 30mm×90mm → 壁倍率1.5倍
- 45mm×90mm → 壁倍率2倍
- 90mm×90mm → 壁倍率3倍
壁倍率に対応している筋交い金物を選ぼう(だいたい2倍で事足りる)
筋交い金物、施工の注意点、やってはいけないこと
筋交い金物の施工チェックポイント
自分でやってみて、失敗したことリスト・・・。
- ホールダウン金物が取り付く位置(高さ)
- アンカーボルトの長さ
- アンカーボルトの通る位置(筋交い幅に干渉しないよう、穴をずらす)
- 筋交い金物が取り付く位置(高さ)
- 筋かい金物は二面施工型を選ぶと間違いない
筋交い金物とホールダウン金物の干渉に注意
筋交い金物と、
ホールダウン金物を同じ箇所に付ける場合は、
お互いの金物が干渉しないように設計しておく。
View this post on Instagram
筋交いとボルトを設置するときは、筋交いを先にやらないとダメなのね。#やってから後で気付く#ホールダウン金物#筋交い金物#家作り反面教科書#セルフビルド
筋交いは構造強度に影響するので、欠き込んではいけない
基礎にアンカーボルトを入れるときに、
土台の中心にアンカーボルトが通るようにしていると、
筋交いを入れるときに、
アンカーボルトと干渉してしまう。
一番やってはいけないこと、
筋交いを削って、
やっつけ仕事で納めました・・・。
筋交い金物は、引き寄せ金物ではないので注意
筋交い金物は、
引き寄せ金物ではないので、
柱脚・柱頭に筋交いが取り付く箇所は、
N値計算に基づいて、
適切な耐力を持つ金物で補強すること。
(プレート金物、羽子板ボルト、ホールダウン金物など)